水質検査項目

平成27年4月1日から水質基準項目について以下の改正がなされます。

「ジクロロ酢酸」、「トリクロロ酢酸」の基準値が改正されます。

 

水道水は水道法によって、「水質基準項目」が定められており、すべての基準項目で基準値に適合していなければなりません。
さらに水質基準を補完する項目として「水質管理目標設定項目」があります。また、「衛生上必要な措置」として残留塩素の保持が規定されています。

「水質基準項目」51項目

水道水の安全性と利便性を考慮した基準値が設定され、水道の規模の大小を問わず、すべての水道が遵守する義務があります。

その「水質基準項目」は下の2項目に分けられます。

1   「健康に関連する項目」(31項目) 生涯にわたって連続的に水道水を摂取しても、人の健康に影響が生じない水準を基として、 安全性を十分に考慮して設定されたものです。
2   「水道水が有すべき性状に関連する項目」(20項目)

水道水として生活利用上(色、濁り、臭いなど)あるいは水道施設の管理上(腐食性など)障害が生ずる恐れのない水準を基として設定されたものです。

水質管理目標設定項目」(26項目)

将来にわたり水道水の安全性の確保などに万全を期する見地から、「水質基準項目」に準じて、 水道水質管理上留意すべき項目として目標値が設定されています。

水質基準項目

項目 基準値 説明
一般細菌 1ml中100個
以下
水の清浄度を示す指標で、多量に検出される場合は病原性生物に汚染されている可能性が高くなります。
大腸菌 検出されないこと 人や動物の腸管内や土壌に存在し、病原性生物による汚染の指標とされています。
カドミウム及びその化合物 0.003mg/L 電池やメッキ等に使われます。河川水に検出されることはまれで、工業排水などの影響により河川 で検出されることがあります。イタイイタイ病の原因物質として知られています。
水銀及びその化合物 0.0005mg/L 温度計等に使われます。自然界では極微量に存在しています。
有機水銀化合物は水俣病の原因物質として知られています。
セレン及びその化合物 0.01mg/L 半導体材料等に使われます。自然界では極微量に存在しています。
工業排水などの影響により河川で検出されることがあります。
鉛及びその化合物 0.01mg/L 鉛管・蓄電池等に使われます。自然界でも広く存在しますが極微量で、工業製品中にも含まれ環境 中に存在しています。
ヒ素及びその化合物 0.01mg/L 自然界では極微量に存在し、工業排水などの影響により河川で検出されることがあります。
六価クロム化合物 0.05mg/L クロム合金等に使われます。工業排水などの影響により河川で検出されることがあります。
亜硝酸態窒素 0.04mg/L 窒素肥料、腐敗した動植物、生活排水、下水等の混入によって河川水で検出されることがありま す。
シアン化合物イオン及び塩化シアン 0.01mg/L シアン化カリウムは青酸カリとして知られています。工業排水などの影響により河川で検出される ことがあります。
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 10mg/L 窒素肥料、腐敗した動植物、生活排水、下水等の混入によって河川水で検出されることがありま す。体内で亜硝酸塩に代謝され、高濃度に含むと乳児にメトヘモグロビン血症をおこすことがあります。
フッ素及びその化合物 0.8mg/L 自然界には広く存在し、地質や工業排水の影響により河川水で検出されることがあります。 適量の摂取は虫歯予防の効果があるといわれますが、高濃度の摂取は斑状歯をおこすとされています。
ホウ素及びその化合物 1mg/L 火山地帯の地下水や温泉、工場排水などの混入によって河川水などで検出される事があります。> 金属表面処理剤、ガラス、エナメル工業などに使われています。
四塩化炭素 0.002mg/L 揮発性有機化合物。人工的に合成された化合物で、科学合成原料や塗料、ドライク リーニングなどに使用されます。 土壌を透過しやすく地下水を汚染する物質として知られています。
1,4- ジオキサン 0.05mg/L
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン 0.04mg/L
ジクロロメタン 0.02mg/L
テトラクロロエチレン 0.01mg/L
トリクロロエチレン 0.01mg/L
ベンゼン 0.01mg/L
塩素酸 0.6mg/L 浄水処理過程で使用する塩素消毒剤が分解して生成します。
クロロ酢酸 0.02mg/L 原水中の有機物(フミン質:植物などが微生物によって分解されてできた有機物 質)と、消毒で使用する塩素が反応することで生成されます。
クロロホルム 0.06mg/L
ジクロロ酢酸 0.03mg/L
ジブロモクロロメタン 0.1mg/L
臭素酸 0.01mg/L 浄水処理過程で使用するオゾンや塩素消毒で臭素イオンから生成されます。
総トリハロメタン 0.1mg/L 原水中の有機物(フミン質:植物などが微生物によって分解されてできた有機物 質)と、消毒で使用する塩素が反応することで生成されます。
トリクロロ酢酸 0.03mg/L
ブロモジクロロメタン 0.03mg/L
ブロモホルム 0.09mg/L
ホルムアルデヒド 0.08mg/L
亜鉛及びその化合物 1mg/L トタン板、乾電池等に使われています。工業排水や亜鉛メッキ鋼管からの溶出により検出されるこ とがあります。高濃度になると白濁の原因になります。
アルミニウム及びその化合物 0.2mg/L 工場排水などの混入や、水処理に用いられるアルミニウム系凝集剤に由来して検出される事があ り、高濃度に含まれると白濁の原因になります。電線や印刷インクなどに使われています。
鉄及びその化合物 0.3mg/L 自然界に広く存在する金属で、高濃度に含まれると着色(黄褐色・赤水)や異臭味、苦味の原因となります。
銅及びその化合物 1mg/L 自然界に存在する金属で、高濃度に含まれると着色(青色)の原因となります。
ナトリウム及びその化合物 200mg/L 広く自然水中に存在します。水道水中では浄水処理の薬品(塩素系消毒剤)に由来します。
マンガン及びその化合物 0.05mg/L 乾電池等に使われています。自然界に広く存在する重金属で、高濃度に含まれると黒い塊になり 着色(黒色)の原因となります。
塩化物イオン 200mg/L 地質や海水、生活排水、工業排水などの影響で検出されることがあります。 高濃度に含まれると味覚を損なう原因となります。
硬度(カルシウム,マグネシウムなど) 300mg/L カルシウムとマグネシウムの合計量のことで、硬度が低いと淡白な味になり、高いと硬い味になり ます。高濃度に含まれると石鹸の泡立ちが悪くなります。
蒸発残留物 500mg/L 水を蒸発させたときの残留物で、主にカルシウム、マグネシウム、ケイ酸等の塩類です。
陰イオン界面活性剤 0.2mg/L 合成洗剤として使われています。高濃度に含まれると泡立ちの原因になります。
ジェオスミン 0.00001mg/L 湖沼などで富栄養化現象に伴い発生する異種味の原因物質で、アナベナなどの藍藻類によって産生 され、かび臭を発生します。
2-メチルイソボルネオール 0.00001mg/L 湖沼などで富栄養化現象に伴い発生する異種味の原因物質で、フォルミジウムやオシラトリアなど の藍藻類によって産生され、かび臭を発生します。
非イオン界面活性剤 0.02mg/L 合成洗剤として使われています。高濃度に含まれると泡立ちの原因になります。
フェノール類 0.005mg/L 自然水中には存在しませんが、工業排水などの影響により河川で検出されることがあります。異臭 味の原因となります。
全有機炭素(TOC) 3mg/L 水中に存在する有機物に含まれる炭素の総量のこと。炭素は有機物の主成分であるので、全有機炭 素(TOC)は有機物汚染の直接的な指標となる。 また、この値が小さいほど、水の味はよく感じられる。
pH値 5.8~8.6 pH7が中性、7より小さくなるほど酸性が強く、7より大きくなるほどアルカリ性が強くなりま す。酸性が強くなると、水道管の腐食につながる可能性があります。
異常でないこと 水に溶けている物質の種類や濃度によって異なります。
臭気 異常でないこと 藻類や菌などの生物が異常繁殖すると、カビ臭などの臭いが付着することがあります。
色度 5度 水の色の程度を数値化したもので、基準値以下では、ほぼ無色な水といえます。
濁度 2度

水の濁りの程度を数値化したもので、水中に分散している微粒子の状態の程度をいいます。基準値以下では透明な水といえます。

水質管理目標設定項目

項目 目標値 説明
アンチモン及びその化合物 0.02mg/L 鉱山排水や工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがあります。 活字、ベアリング、電極、半導体材料などに使われています。
ウラン及びその化合物 ※0.002mg/L 核燃料などに使われています。
ニッケル及びその化合物 0.02mg/L 鉱山排水、工場排水などの混入やニッケルメッキからの溶出によって検出されることがあります。
合金、メッキ、バッテリーなどに使われています。
1.2-ジクロロエタン 0.004mg/L 人工的に合成された化合物で、化学合成原料や塗料、ドライクリーニングなどに使用されます。 土壌を透過しやすく地下水を汚染する物質として知られています。
トルエン 0.4mg/L 染料、有機顔料などとして使用される有機化学物質です。香料、火薬、染料などに使われています。
フタル酸ジ(2-エチルヘキシル) 0.08mg/L プラスチック添加剤(可塑剤)などとして使用される有機化学物質です。化粧品、染料などの溶剤に使われています。
亜塩素酸 0.6mg/L 二酸化塩素の原料または分解生成物です。二酸化塩素の使用に伴って処理水中に残留するおそれがあります。
二酸化塩素 0.6mg/L
ジクロロアセトニトリル ※0.01mg/L 原水中の一部の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されます。
抱水クロラール ※0.02mg/L
農薬類 1 農薬類主成分120種類の目標値と測定値の比の和で表示されます。取水上流で使用されている農薬を調査し測定しています。
残留塩素 1mg/L以下 基準項目内説明に同じ
硬度(Ca・Mg)

10~100mg/L

基準項目に同じ
マンガン及びその化合物 0.01mg/L 基準項目に同じ
遊離炭酸 20mg/L 水中に溶けている炭酸ガスのことで、水にさわやかな感じを与えますが、多いと刺激が強くなりま す。また、水道施設に対し腐食などの障害を生じる原因となります。
1.1.1トリクロロエタン 0.3mg/L 工業排水などにより特に地下水が汚染されることがあります。高濃度含まれると水に甘い匂いがす ることがあります。
メチル‐t‐ブチルエーテル(MTBE) 0.02mg/L ガソリンのオクタン価を上げるために添加されていました。地下水から検出されることがありま す。
有機物等(過マンガン酸カリウム消費量) 3mg/L 水中の有機物量の指標で、汚濁の度合いを示します。し尿や工業排水などが混入した場合は消費量 が高くなります。
臭気強度(TON) 3 臭気の強さを定量的に表す方法で、水の臭気がほとんど感知できなくなるまで無臭味水で希釈し、 臭気を感じなくなった時の希釈倍数で臭気の強さを示します。
蒸発残留物 30~200mg/L 基準項目に同じ
濁度 1 or 0.1度 基準項目に同じ
ph値 7.5程度 基準項目に同じ
腐食性(ランゲリア指数) -1以上とし極力
0に近づける
水が金属を腐食させる程度を判定する指標で、数値が負の値で絶対値が大きくなるほど水の腐食傾 向は強くなります。
従属栄養細菌 ※1ml中2000個以下 水道施設の健全性を表す指標として用いられます。
1.1-ジクロロエチレン 0.1mg/L以下 揮発性有機化合物で、塩化ビニリデン、家庭用ラップ、食品包装用の原料などに使用されている。
アルミニウム及びその化合物 0.1mg/L以下 基準項目に同じ

※は暫定値

衛生上必要な処置

遊離残留塩素 0.1mg/L以上 病原菌などによる汚染を防ぐため、水道水中に残してある消毒用塩素のことです。
塩素は低濃度で病原細菌を殺菌でき、安全性が高く殺菌効果が持続できる薬剤です。

 

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