暮らしから下水道の循環イメージ
「バイオマス産業都市さが」については、こちらをご覧ください。
下水処理過程で生じる消化ガスから施設で使う電力の約50%を発電しています。発電施設はバイオガスマイクロコージェネレーション※を導入し再生可能エネルギーの有効利用(発電と同時に熱を消化槽の加温に利用)を行なっています。
これからも電力自給率向上に努め、国のモデルとなるような下水道維持管理の先進地を目指します。
水処理施設の風景 消化ガス発電設備
(※コージェネレーションとは燃料を使って、熱(温水)+電気へ同時に変換する装置です。)
下水処理場の処理水を農業や漁業などに還元しています。季節ごとに処理水を調整する季別運転により、海苔養殖漁場へ栄養塩を供給しています。
処理水の散布状況 処理水で育った緑のカーテン
有明海での海苔養殖風景
有明の艶やか海苔
漁業者と市職員の研修会「宝の海を守り続けるために」
・産学官連携共同研究「下水処理施設の季節別運転管理によるノリ養殖海域への効果」報告書について
放流水のノリ養殖海域での効果について、佐賀県環境科学検査協会、佐賀大学、佐賀市上下水道局
の三者で、平成29年から共同研究「下水処理施設の季節別運転管理によるノリ養殖海域への効果」を
行い、その研究結果を令和2年12月で完了し取りまとめました。
下水処理過程で生じる脱水汚泥を肥料化します。肥料にする工程でYM菌を混ぜ、90℃以上の超高温発酵により、雑草種子や病原菌が死滅するため、良質で完熟した肥料になります。
さらに、うまみ成分のアミノ酸を多く含む食品会社の発酵副産物を添加するなど、様々な改良を行い肥料の品質を向上させました。利用者からは農作物が良く育つことから「宝の肥料」と言われ高く評価されるようになり、資源循環が実現しています。
上記のような「食と下水道の連携」は「BISTRO下水道」と称され、国土交通省が主導して全国各地で推進されています。
下水道由来の肥料 パンフレットで紹介
平成29年4月には、GKP(下水道広報プラットホーム)主催で、下水道発食材のブランドネームが「じゅんかん育ち」に決定されました。この愛称「じゅんかん育ち」の浸透を図るなど、今後とも下水道資源の有効利用に関する安全・安心や取り組みへの理解促進に努め、さらなる下水道資源の有効利用に取り組んでいきます。
佐賀市下水浄化センターでは、下水処理場としての機能を適切に果たすことを前提に、 下水道資源と地域未利用バイオマスを集約することで、バイオガスから生み出される循環型エネルギーを増産し、電力自給率の向上を図るバイオマス事業を計画しています。
バイオガスの他、副次的に得られる下水由来の資源を有効利用することで、低炭素社会の構築や地域の活性化へつながることにも期待しています。
また、点在する特定環境保全公共下水道施設や農業集落排水処理施設、衛生センターなどの処理工程の一部を下水浄化センターに集約することで汚泥処理の効率化を図る計画も含まれ、経費削減に向けた適切な施設の統合策を関連部署と連携して検討中です。
平成24年9月 国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」受賞
平成25年7月 日本水大賞「未来開拓賞」受賞
平成25年7月 GKP広報大賞「報道部門・テレビ報道部門賞」受賞
平成29年2月 低炭素杯2017「環境大臣賞グランプリ」受賞
平成30年6月 GKP 広報大賞「グランプリ」受賞